東京理科大学
お知らせ News Interview
Menu

友村 太郎

東京理科大学大学院工学研究科建築学専攻修士過程2年

経 歴

  • BBT 大学大学院 経営学研究科 経営管理専攻修了(経営管理修士)
  • 東京理科大学工学部建築学科夜間主社会人コース 卒業
  • 現職:中小企業診断士事務所経営

 「2020年4月、夜間主社会人コースを新設」というニュースを偶然目にしたのが、入学のきっかけでした。当時の私は、中小企業診断士として住宅会社の経営に関与していましたが、建築に関する知識がないために、歯痒い思いをしていました。神楽坂キャンパスであれば、働きながら総合的に建築を学べると思い、社会人コースの門を叩いた次第です。

 開設初年度だった上にコロナ禍が重なり、大学も学生も手探りだったように思います。オンライン講義が主となったため、学生同士の交流は多くはなかったですが、年齢・職業・経験など様々なバックグラウンドを持つ同期から多くの刺激を受けました。大変貴重な日々だったと思います。

 最も学びが多く、且つ苦労したのが設計課題でした。何度も「手で考える。手が考える」と諭され、エスキスに取り組みました。設計事務所を経営されている先生方も多く、アカデミックで体系化された理論と実務から導かれる生きたアドバイス、まさに「理論と実践」を同時に学ぶことが出来ました。長年の社会人生活で凝り固まった頭を、多方面から柔らかくしてくれた先生方に感謝しています。

 大学院に進んだ理由は、学び足りないと感じたから。建築を総合的に学ぶつもりで大学に通いましたが、学ぶほどに自分の無知を自覚する結果となりました。仕事に追われながら、大学の課題を提出するだけでは漏れてしまっていたこと、興味があっても手がつけられなかったことを大学院にて研究しています。

 ある教授の言葉が印象に残っています。曰く「研究の面白いところは、一時的にでも世界一になれることだ。ワクワクするだろう?」と。研究は、新規性のある結果を公にするもの。研究を発表することは、その分野では世界のトップに立つということ。無論、すぐに新しい研究発表がなされ、世界のトップの座は奪われるのだけれど、一時的にはその分野の世界一になれるという話です。仕事と研究の両立は簡単ではありません。しかしながら、社会人だからこそ自分の仕事や実務に近い分野で、理論と実践を組み合わせた研究が出来るのではないかと思っています。社会人を続けながらの大学・大学院は大変ですが、得られるものは大きいと感じています。